中抜きのデザインは右図の通りで、オトガイ神経孔から5〜6mm下にしなければなりません。それは神経の走行が穴から神経が出る前に下5mm位のところを通るからです。通常、男女合わせて中抜き骨片は5〜10mmの厚みで切除します。
ボーンソー(電動骨切りノコギリ)で水平に骨切りし、中の骨を抜きます。中抜きの骨はブーメラン型をしています。出来るだけ顎を短くする場合は中抜きせずに水平切断します。
骨片を少し出した上でワイヤーで固定します。後ろに軟部がついていますので血行が良く、いずれ問題なく骨癒合します。水平切断だけの場合はオトガイ筋群が後退し二重顎として弛みがちなので、オトガイ筋群の付着する骨膜を複数の糸で引っ掛け骨に括りつけてて固定することで弛みの対策をします。
ノミで側方の骨を切り落とします。これをキチンとしなければスッキリしたフェイスラインになりません(しない場合、アゴの横に出っ張りが生じます)。
写真は左側の下顎骨肥大があるため、左側が長めに切除されています。骨片の厚みは9mmですが、骨切りする際、Bone Saw(電動ノコギリ)で骨クズとなる部分が生じますので、10mmは短縮になっています。骨の中は海綿体状でここから術後にジワジワ出血が続きますので、ドレーンを入れたり入院・安静を要します。